困っていることには理由があります
吃音のこと
吃音についても正しく理解していただきたいです!
発達性ディスレクシアと共に、皆さんに正しく知って頂きたいのが「吃音」です。発達性ディスレクシアは存在そのものがまだまだ知られていませんが、吃音は多くの人が存在を知っているにもかかわらず、誤った知識がまかり通ってしまっている分野です。長野県の東御市民病院で吃音外来を開設され、吃音臨床だけでなく、吃音啓発活動を積極的にされている言語聴覚士の餅田亜希子先生にお願いして、吃音の解説をして頂きました。餅田先生は、私がSTになりたての時からの大事な友人で、共に悩み歩んできた同士でもあります。そんな餅田先生おすすめのサイトにもリンクを貼らせて頂け、充実した内容となりました。是非じっくりお読みください。
こんにちは。長野県の東御市民病院で言語聴覚士をしております、餅田亜希子です。吃音の相談外来を開設し、小さなお子さんから成人の方まであらゆる年齢の方の吃音のご相談にのらせていただいています。「吃音」または、どもることは、その存在自体は比較的知られているかもしれませんが、「吃音」とはどのようなものか、正しい知識にもとづいて理解をしている人は少ないようです。勘違いされていたり、間違って認識されていることが意外に多いのです。ましてや、吃音のある子ども、吃音のある人やその家族がどんな経験をしながら、どんな気持ちで生活をしているか、ご存知の方は多くないと思います。
吃音は、話し方、もしくは話しづらさそのものが困りごとになることもありますが、それよりもむしろ、吃音に対する理解がない社会の中で、周囲の目が気になるあまり、吃音の症状が出ないように、隠しながら、分からないようにしながら生活をしていかなければならないという、その精神的な負担が苦しさや悩み、さらには生きづらさにつながってしまうことも多いと思います。周りの人たちに知ってもらうことだけで、吃音のある人の悩みがすべて解決されるわけではありませんが、実は、吃音のことを誰にも言えず、ひそかに困り、苦しみ、傷つきながら生活している人たちがいるということについて、社会の認識はまだあまりにも低い状態です。ひとりでも多くの方に吃音について正しい情報を知って頂き、吃音のある人たちが安心して生活できる社会になっていくことを願っています。
今回、福井県特別支援教育センターのホームページに掲載されている「吃音のある子どもの理解と支援コーナー」をご紹介させていただきます。私も親交を持たせていただいているこのセンターの所員の先生方は、「キラキラ どもる子どものものがたり」(海風社)の著者である堅田利明先生を講師として招き、吃音の研修会や、吃音のある子どもを持つ保護者の座談会を毎年開催され、熱心に研鑽や理解・啓発活動に取り組んでこられました。堅田先生ご監修のこのコーナーは、とても分かりやすく、吃音のある子どもやそのご家族の支援のためにとても有益な情報が詰まっています。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいと思います。
もう一つは、長野県在住の吃音当事者の方が主催している「吃音ラボ」という情報サイトの中の「吃音のある子どもの為の理解と支援」という記事です。私が「吃音ラボ」の管理人さんからインタビューを受け、その内容を掲載していただきました。ぜひ、読んでみてください。
★「吃音のある子どもの理解と支援コーナー」(福井県特別支援教育センターHP)
http://sky.netcommons.net/fukuisec/htdocs/?page_id=88
★「吃音のある子どもの為の理解と支援」餅田亜希子先生
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