創立15周年記念講演会を行いました

3月10日(日)に、バオバブの樹創立15周年記念講演会「ありのまま を支える・育む・活かす」を茅ヶ崎ラスカホールにて行いました。
特別ゲストとして、「世界の宇野彰先生」をお招きし、私たちの講演会にコメントを頂き、参加者の事前質問にもお答え頂きました。今回は、申し込み開始からわずか2週間で定員に達し、多くの方をお断りすることになり、申し訳ないやら、残念やら。大盛況の会となりました。

今回の記念講演会は、2部構成で、1部は、発達性ディスレクシアをもっと深く知ろう!
2部は、発達性ディスレクシア+あるふぁな特性理解 で、各8名ずつ、計16名の当事者のこどもたち、若者たちが自らの経験、思いを語ってくれました!

「音読が苦痛で、クラス全員の前で読まされるのがつらい。」

「黒板の漢字が読めないから、必死で形をうつしている、先生が読みながら書いてくれたら、平仮名で書けるのに。」

「漢字の形が全く浮かばないし、なんなら、読めてもいない漢字をテストされ、意味ない。やる気がなくなっていった。」

「なんで頑張っているのに、忘れてしまうんだろう?自分へのなぜ?がどんどん大きくなって、じわじわと自信が失われていった」

「120%でやりたいのに、どんなにがんばっても褒められるどころか、否定され、楽しかったことも、楽しめなくなっていった。」

小4から、26歳までの彼らは、今のつらさ、振り返っての思いを、まっすぐ伝えてくれました。
慢性的な人手不足で、大変な学校現場、それでも、これまでの価値観に縛られずに、こどもたちの話しを聞いて寄り添って下さる先生も、確実に増えています。

宇野先生は、発達性ディスレクシアのこどもたちの生の声を聞き、

「高速道路や公共交通機関、役所といった、生活に密接に関わる場面で漢字に振り仮名がないのには、気づいていなかった。なんとかしないといけない」
と力強くおっしゃってくださいました!

「読めない字を書かせるのは教育的意味がない」
「客観的な評価をしないで対応を考えるのは無理」
「データに基づき、合理的配慮を求めていくべき」
「職業選択は、好きなことではなく、できそうなことを選ぶ方が望ましい」
など、宇野先生の、専門的な知識に裏打ちされた、数々のメッセージは、大きなインパクトがありました。

当事者の若者たちも、宇野先生に、伝える力を褒めて頂き、これからの人生へのエールを頂き、キラキラしていました。
 15周年記念講演会、バオバブの樹は、着実に根を張り、枝を伸ばし、力強く育っています。私たちを支えて下さっている皆さまにこころから感謝致します。